ご高齢の方の問題にはガラクタに囲まれた暮らしが原因しているかもしれません。
物忘れが激しくなった、認知症の進行が早まっているなど
脳の問題を抱えていたり、人間関係のトラブルや、物事を
ネガティブにとらえる傾向が強くなったり。。
ご高齢のご家族を案じている方は多いのではないでしょうか。
私自身もその一人です。
問題を抱えている方のお部屋の特徴の一つとして必要以上にモノが多いということがあります。
壁が見えない、床が見えない、あるいは窓やドアの開閉がスムーズにできないほど物にあふれている。。
衣類や寝具など布製品が多く、日常で使用されているものよりも、
過去から引き継いでただ置かれているだけのものや、忘れ去られたものの量が圧倒的に多い。。
安全に安らげる暮らしができるようにと親御さんが望まれ、片付けをお手伝いする場合でも、
きれいに片付いたお部屋に不満を抱いたり、変化に混乱したりして逆効果になるケースもあります。
最初から、片付けに前向きではなく、やりたくない、気力がない、動けないと訴えて抵抗されている場合には、
尚のことこちらの一存で片づけをおこなうのは禁物です。
溜め込む人にとって、不用品(不要品、もっと言うとゴミ)ではない場合が多いです。
一つ一つ、手放せない理由を持っていたりします。
その思いに踏み込み、同意を得るには、じっくりと時間をかけて新たな信頼関係を築き上げなければなりません。
高齢者にむかって「結果を急ぐこと」は避けましょう。
状況や症状を悪化させるリスクが高まるからです。
特に認知症の症状がある場合は、その方が、目の前で語ること、今ここでの思いを優先してさしあげましょう。
もしも、親御さんに片付けたいという意思があって、そのお手伝いを求められている場合でも、
一度に大量に、また急いで「物の処分」を行わないようにします。
ご本人がゴミとして処分されるもの以外は、パニックやトラブルを避けるために一旦、保留にして
箱に詰めたり、別の場所に移動したり、
「思い出お預かりサービス」のようなシステムを利用したりして、
いつでも求められたら、存在を確かめられる状態にしておきます。
これらがなくても暮らせる状態が確認できるまでゆっくり丁寧に
時間をかけて手放すタイミングをつかんでいきます。
こちらの理想としては、眠る空間をこれまでより心地よく安らげる場所にしたいものです。
お部屋を片付けたり、安全な動線を確保したり、
きっと親御さんを思えば手を付けたいところはたくさんあるでしょう。
けれども急がずに、ゆっくりと、一つずつ許可を得て慎重に進めます。
「もったいない」「まだ使える」「思い出がある」など、
ご自分なら処分したいものも、ご本人の抵抗する様子が見られたら、それを尊重します。
許可を得られたら、一旦、箱に入れて大切に保管しましょうとお部屋からの移動を提案してください。
お部屋の家具や持ち物のレイアウトは、安全性や使い勝手を優先するよりも
これまでの習慣を大きく変えないことが大切です。
テレビのリモコン、眼鏡、携帯電話、身に着ける下着や衣服、小物など
探したり新たに覚えたりしないよう、今までの生活習慣をそのまま引き継いで使えるように配慮してください。
そして最後の仕上げに、現れた壁に今一番お気に入りのアートや写真、
作品などをフレームに入れて飾りましょう。
窓をきれいに掃除して磨き、カーテンを新調したり洗濯したりしてリフレッシュしましょう。
太陽光が差し込むならサンキャッチャーでお部屋の中の虹を楽しむのもいいですね。
親御さんの意向を伺いながらおこなってくださいね。
一つだけ注意していただきたいことは、
お部屋を映し出す鏡を置かないこと。
映り込むもののエネルギーを増幅、拡散、分断といった、特殊な働きをするため影響を考慮し、
あえて鏡は避けた方がよいでしょう。
ご高齢の方は私たちの想像を超えた未知なる世界と価値観の中で生きていらっしゃいます。
私たちは、このことをリスペクトしながらお手伝いをさせていただくのだということを
忘れないようにしましょう。
たとえ長年手放せなかった理由がつまらないことに思えても、こちらの判断を押し付けないよう注意します。
ものを処分することはとてもデリケートなことだと理解しましょう。
細心の注意を払えば、自尊心を傷つけたり問題をより複雑にしてしまったりせずにすみます。
こうして、お互いの信頼関係が深まれば、その後の作業はスムーズになるでしょう。
私たちに通用している「片付け」がここでは正しいとはいえないのですね。
私自身も現在、この問題に取り組んでいますが、今後も経過や様子を記事で報告していきたいと思います。
ご意見や経験談、成功例などあればぜひ読者様と共有させていただけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします!
☆今日もあなたが癒しと安らぎで満たされ、幸せでありますように☆